こちらのブログでは、弊社オリジナルのワンタッチテント「クイックルーフ」の「フレームの違い」について解説しています。
クイックルーフのラインナップごとの違いや、それぞれのおすすめの使用用途などについてわかりやすく紹介しています。
ブログを読んでいただければ、
- ワンタッチテントやクイックルーフがどういうテントなのかわからない
- クイックルーフのフレームごとの違いがわからない
- すでに手元にあるクイックルーフがどれなのかわからない
- クイックルーフがほしいが、自分に合ったフレームがわからない
といった疑問が解消されます。
クイックルーフとは
まず、「クイックルーフ」について解説いたします。
「クイックルーフ」は弊社、株式会社シナノトレーディングが展開しているオリジナルのワンタッチテントブランドです。
ワンタッチテントについて
「ワンタッチテント」は、イベントやアウトドア活動などで使用するために設計された、簡単に設置できるテントの一種です。その名前の通り、「ワンタッチ」で設置できることが特徴です。
ワンタッチテントの主な特徴は次のとおりです:
簡単な設置 フレームが一体式になっており、設置する際にフレームを解放して広げるだけで、簡単にテントを立てることができます。特別な工具や手間がほとんど不要です。
数分以内に設置できます。従来のパイプテントなどに比べて時間と労力を節約できます。
収納カバーにコンパクトに収納でき、持ち運びが簡単です。また、天幕をフレームにつけたまま収納することもできます。
ワンタッチテントは様々な用途に適しており、キャンプ、ピクニック、フェスティバル、スポーツイベント、ビーチでの日光浴など、さまざまな場面で使用できます。
これらの特徴から、ワンタッチテントは特にイベント主催者にとって便利なアイテムとして人気があります。
また、その他テントの違いについてはこちらのブログをご参照ください。
クイックルーフのコンセプト
ワンタッチテントは非常に便利ですが、当社の「クイックルーフ」は、さらにイベントに特化したテントであり、あらゆるニーズに対応できるようになっています。
当社のブランドコンセプトは、「プロの2輪(バイク)レースで使用できるカッコいいテント」です。この発想は、当社の代表である仕名野が元バイクレーサーであることから生まれました。彼は、「バイクレースのチームにとって、ブースとなるテントは非常に重要な存在であり、レースで使用できるテントは、他のイベントでも必須であるはずだ」と感じました。
レースのイベントブースで求められる要件はさまざまです。例えば、野外でも使用できる強度、ブランドイメージを映えさせるデザイン可能な幕、設営・収納が簡単である利便性、破損に対して迅速に対応できる修理体制などが挙げられます。そのため、「クイックルーフ」は、これらの要件に応えるよう設計しています。
つまり、「クイックルーフ」は、イベントでの使用に最適なテントであり、お客様のあらゆる要望に応えることができると言えます。
クイックルーフのラインナップ
2023年現在、クイックルーフは3種類のフレームを通常ラインナップしています。
- クイックルーフNOVA(ノバ):スチールフレーム
- クイックルーフTOUGH(タフ):アルミフレーム
- クイックルーフPLUS(プラス):溝あり八角アルミフレーム
それぞれのフレームについての
- サイズ展開
- 強度
- 拡張性
- 運搬性
- メンテナンス性
解説していきます。
一番リーズナブルなモデルの「NOVA(ノバ)」
フレーム評価
- サイズ展開
-
- NOVA18(敷地面積:1.8m×1.8m)
- NOVA30(敷地面積:3.0m×3.0m)
NOVAは、通常ラインナップとして「18(敷地面積:1.8m×1.8m)」と最も多く使用されている「30(敷地面積:3.0m×3.0m)」の2サイズを取り扱っています。
サイズ展開は少なめですが、駐車場や施設のちょっとした空間に収まることが多く、他のサイズにはない使用用途があります。
また、NOVA18は高さも低く設定されているため、施設内や屋根がある環境での更衣室やスタッフルームなどの間仕切りにも便利です。
- 耐久性
-
- スチール(ハンマートーン)
- 樹脂製ブラケット
NOVAはスチール(鋼鉄)製のフレームです。スチールは重さに比べて強度が高い金属であるため、フレーム全体の強度を保ちつつ、厚みを薄くすることができます。
また、表面にはコーティングが施されていますが、スチールは他のアルミ製フレームに比べて酸化が進みやすく、長期使用するとサビる可能性があります。
ブラケットは樹脂製(ブラック)となっています。厚みのある樹脂構造をしているため、ワンタッチテントのブラケットとして十分な強度があります。
- 拡張性
-
通常の横幕やのぼりホルダー(のぼり固定器具)、おもりなど、ワンタッチテントによく使用されるオプション製品は問題なく使用することができます。
他のフレーム(TOUGH、PLUS)とは異なり、下半幕を取り付けるオプション機構は備わっていませんので、ご注意ください。
- 運搬性
-
NOVAはスチール製ですが薄い厚みのため、フレームは軽量設計になっています。
また、ブラケットは金属を使用しない樹脂製となり、軽量化が図られています。
収納サイズも小さいため、運搬が比較的容易で保管がしやすくなっています。 - メンテナンス性
-
NOVAは交換部品をボルト1本から揃えています。また、ブラスドライバー1本あれば、すべてのフレーム部品交換が可能な設計となっているため、メンテナンス修理をすることで長期的な活躍が見込めます。
フレームギャラリー
強度重視の『TOUGH (タフ)』
フレーム評価
- サイズ展開
-
- 25(敷地面積:2.5m×2.5m)
- 30(敷地面積:3.0m×3.0m)
- 45(敷地面積:3.0m×4.5m)
- 50(敷地面積:2.5m×5.0m)
- 60(敷地面積:3.0m×6.0m)
TOUGHは5サイズを通常ラインナップしております。幅が2.5mのタイプが2サイズ(25、50)と3.0mのタイプが3サイズ(30、45、60)があり、使用する環境の敷地にあわせてお選びいただけます。
- 耐久性
-
- アルミ(シルバーアルマイト)
- アルミ+樹脂ブラケット
TOUGHは肉厚なアルミフレームを採用しており、高い強度を誇っています。
スチールとアルミを同じ容量で比較した場合、スチールの方が強度は高くなりますが、TOUGHの場合はアルミでも厚みを持たせることにより、ワンタッチテントとしてスチールに勝る高い強度を誇ります。
また、支柱をつなぐクロスバーも約2mmの肉厚な構造を採用し、テントフレーム全体の剛性を高くしています。
ブラケットもアルミを使用し、頑丈で使用中に破損する心配も少ない構造です。 - 拡張性
-
- バナービームを専用ブラケットに固定
TOUGHは、バナービームを使用し半横幕を取り付けることができます。半横幕は通常の横幕とは異なり、上下で独立した半分の幕になります。
下部だけの幕など、用途に合わせて幕の構成を変更できます。取り付け方法は、半幕にバナービームをセットし、そのバナービーム両端をTOUGHフレームのブラケットに、挿し込みます(工具不要)。
テントフレームに新たな骨組みが加わることで、テント全体の剛性が向上し、より安定した使用が可能になります。
※バナービーム専用ブラケットは別途テントに加工が必要となります。PLUSと異なり工具不要で半幕の取り付けが可能ですが、テントフレームに専用のブラケットを追加する必要があり、また固定位置も決まっています。
- 運搬性
-
TOUGHは肉厚なアルミフレームを採用しているため、フレーム全体の重量が比較的重くなっています。また、キャスターを取り付けることはできないため、複数人で持ち上げて移動するか、台車をご利用ください。
- メンテナンス性
-
TOUGHは、交換部品をボルト1本から統一しています。修理時には、修理箇所に合わせてレンチを使用してください。すべてのフレーム部品が交換可能な設計であるため、メンテナンス修理を行うことで長期的な使用が期待できます。必要なレンチは、テント一式に含まれるアクセサリーセットに付属しています。
また、TOUGHは設営の挙動をスムーズにするため、樹脂部品を多く使用しています。部位によっては修理交換が難しいこともありますので、ご注意ください。
フレームギャラリー
カスタム性に優れた『 PLUS(プラス) 』
フレーム評価
- サイズ展開
-
- 25(敷地面積:2.5m×2.5m)
- 30(敷地面積:3.0m×3.0m)
- 45(敷地面積:3.0m×4.5m)
- 50(敷地面積:2.5m×5.0m)
- 60(敷地面積:3.0m×6.0m)
PLUSは5サイズを通常ラインナップしております。幅が2.5mのタイプが2サイズ(25、50)と3.0mのタイプが3サイズ(30、45、60)があり、使用する環境の敷地にあわせてお選びいただけます。
また、PLUSは拡張性の高いフレームを採用しておりますので、別途特注サイズの製作も承っております。
特注でのご依頼はお気軽のお問い合わせください。
※ご使用サイズ・仕様によっては特注をお受けできない場合もございます。
- 耐久性
-
- 八角支柱アルミ(シルバーアルマイト)
- アルミ+樹脂ブラケット
PLUSは、TOUGHと同様に肉厚なアルミフレームを採用しており、高い強度を持っています。
- 拡張性
-
- 溝ありフレーム
- バナービームをテンションロック固定
- 専用オプション品
PLUSは、拡張性を高める溝あり構造を採用しています。半横幕を取り付けるために必要なバナービームやアルミ複合板などのパーテーションを、テンションロックをレンチで締めて固定するだけでご使用いただけます。
また、TOUGHと異なり、バナービーム取り付けの専用ブラケット加工も不要で、支柱のどの高さにでも手軽にテントを拡張させることができます。反面自由度が高い分、カッコよく見せるためには位置合わせ等多少の知識と経験が必要となります。
また、その他にもオーニングやルーフバナーといった専用のオプション品もあり、他にはない見せ方をしたい方にはおすすめです。
- 運搬性
-
PLUSはTOUGHと同様に、高重量なフレームとなっておりますが、運搬用にキャスターを取り付けることができます。インナーレッグ・フットパッドにキャスター用の穴があり、差し込むだけで簡単に取り付けることができます。キャスターを使用することで、一人で簡単に運搬ができます。
- メンテナンス性
-
PLUSは交換部品をボルト1本から統一しています。修理時には、修理箇所に合わせてレンチを使用してください。すべてのフレーム部品が交換可能な設計であるため、メンテナンス修理を行うことで長期的な使用が期待できます。必要なレンチは、テント一式に含まれるアクセサリーセットに付属しています。
フレームギャラリー
フレーム評価表
上記のフレームごとの評価のまとめです。
項目 | NOVA | TOUGH | PLUS |
サイズ展開 | 2 | 4 | 5 |
耐久性 | 3 | 5 | 4 |
拡張性 | 3 | 4 | 5 |
運搬性 | 4 | 2 | 4 |
メンテナンス性 | 3 | 3 | 4 |
画像で見る各部位の違い
全体像
NOVA
TOUGH
PLUS
全体像
フレーム
断面
ブラケット
センターポール
高さ調整
インナーレッグ
インナーベースパッド
テントの補修について
クイックルーフは、どのフレームでも、ボルト1本から補修部品を提供しています。これにより、長期間安心して使用できます。フレームが壊れた場合や、脚の1本が折れた場合でも、部品交換が可能です。
クイックルーフは、補修が容易で、長期間使用できるテントを目指しています。
クイックルーフのスペック
以下は各フレームのサイズや重量などの数値です。お使いの環境にあわせた適切なフレームの選択にご活用ください。
ご使用環境で考えたい要素
- ご使用する場所の広さ:フレームサイズ(敷地面積)
- (屋内使用する場合)天井の高さ:全高
- 人が出入りする場所の高さ:有効軒高
- フレーム強度:フレーム素材×厚み
- 保管する場所の広さ:収納サイズ
スペック表
項目 | NOVA | TOUGH | PLUS |
---|---|---|---|
概要 | シンプルでスタンダードな形状のスチールフレームテントです。 | 肉厚で丈夫なアルミフレームテントです。 | オプションを結合するための溝構造の八角アルミフレームテントです。 |
フレーム素材 | スチール | アルミ | アルミ |
フレームコーティング | ハンマートーン | シルバーアルマイト | シルバーアルマイト |
フレーム溝構造 | なし | なし | あり |
アウターレッグ厚み (mm) | 1 | 1.7-2.0 | 1.7-2.0 |
サイズラインナップ (m) | 18:1.8×1.8 30:3.0×3.0 | 25:2.5×2.5 30:3.0×3.0 45:3.0×4.5 50:2.5×5.0 60:3.0×6.0 | 25:2.5×2.5 30:3.0×3.0 45:3.0×4.5 50:2.5×5.0 60:3.0×6.0 |
全高(地面-頂点)幕無し (mm) | 18:2480-2840 30:3030-3390 | 25・50:2920-3320 30・45・60:3050-3450 | 25・50:2920-3320 30・45・60:3055-3455 |
有効軒高(地面-タレ下) (mm) | 18:1480-1840 30:1710-2070 | 1730-2130 | 1730-2130 |
収納時サイズ (mm) | 18:奥行き220×幅220×高さ1280 30:奥行き220×幅220×高さ1560 | 25・30:奥行き315×幅315×高さ1620 45:奥行き315×幅460×高さ1620 50・60:奥行き315×幅580×高さ1620 | 25・30:奥行き310×幅310×高さ1580 45:奥行き310×幅440×高さ1580 50・60:奥行き310×幅575×高さ1580 |
ブラケット素材 | 樹脂 | アルミ+樹脂(グレー) | アルミ+樹脂(グレー) |
高さ調整 | 9㎝毎 5段階 | 10㎝毎 5段階 | 10㎝毎 5段階 |
最後に
以上、クイックルーフフレームの違いについてご紹介しました。それぞれの特徴や違いを把握し、お使いの環境にあった適切なフレームをお選びください。
また、クイックルーフは補修が容易で、長期間使用できるテントを目指しています。万が一フレームが壊れた場合でも、部品交換が可能です。詳細は、シナノテントオンラインストアでご確認ください。
今後とも、クイックルーフをよろしくお願いいたします。